【材料】(4人分)
薄切り豚のロース 300グラム。
あまり薄くなりすぎない程度。
酢漬けケッパーのみじん切り 大さじ2
パセリの細かいみじん切り 二つまみほど
長ねぎの みじん切り 1本分
ジャガイモをマッチ棒ほどの長さに細く串切りにしたもの 1個分
小麦粉 適量
白ワイン(調理用でOK) 半カップ
野菜コンソメあるいは水 必要なときに
オリーブオイル 適量
塩、コショウ 適量
【作り方】
- 薄切りの豚肉に塩コショウする
- ①にパセリとケッパーを乗せて広げる
- ②にジャガイモを2-3本乗せて巻き、楊枝でで止める。
- ③に小麦粉をまぶす。
- フライパンにオリーブオイルを注ぎ、長ネギを炒め、1分ほどしたところで、④を加え炒め。 こんがりと焦げ目がついたら、白ワインをふりかけ、蓋をして中火で約20分ほど煮込む。
【フィオレンティーナ モニカのトスカーナレシピです】
今回はとても簡単なお料理を紹介します。
僅かな時間で準備が出来る、ごく普通の豚肉巻き料理ですが、このレシピでとても味わい深いお料理になります。
以前ご紹介した他のレシピでもおなじみのハーブを使います。
まず、日本でもよく使われているパセリ、そして、パセリ程は使われてはいないハーブのケッパー。
ケッパーは知らないわと言う方にはピザのトッピングに使われていることが多いハーブといえば、思い出していただけるかもしれません。
イタリアではケッパーは定番のハーブとしてよく使われ、家庭のキッチンには必ずと言っていい程ケッパーの買い置きがあります。
イタリア半島の中央部から南部の地域で、自生する植物で、南向きの陽が当たる古い石垣に生えていたりするのを見つけることが出来ます。
美しく可愛い白い花が咲き、おしべは紫色。
花からはケッパーの繊細な香りがします。
レシピ材料の概要です: 巻き用に薄切りの豚肉、中にはジャガイモ、長ネギ、パセリ、ケッパー、そして、調理に使うオリーブオイルです。
後半で見ていただく作り方の内容を読んでいただくとお分かりになりますが、肉に焼き目を入れるところで、オリーブオイルが極めて重要な役目をはたし理想的なこんがりとした焼き具合が得られます。
さて、レシピと作り方を述べる前に、「チンタセネーゼ」という豚のお話しです。
フィレンツェとシエナの間にはワインのキャンティでよく知られた土地が広がっています。その土地でローマ時代より更に前のエトルスキ時代にすでに飼育されていた豚がいます。
濃い体色で毛がふさふさしているチンタセネーズという不思議な豚の名前は、胸部と前足にかけて特徴ある白っぽい帯状の模様ですぐに他の豚との違いが一目で分かります。
イタリア語で、「帯」のことをチンタといい、シエナの帯=チンタセーネーゼと呼ばれる所以です。
現在でも、放牧あるいは半放牧で飼育され、赤みが強く、こくがある肉で珍重されています。
古くから飼育されていた証拠として、1338年、ロレンゼッティ作の美しいフレスコ画作品にこの豚が描写されています。
このレシピのお料理をおいしく作るには ミドル・フルーティーのこくがあるDOPキャンティ・クラシコを使いましょう。
フレッシュオリーブの香りと優れたオリーブオイルに含まれるポリフェノールのほどよい苦みと辛みが豚肉と絶妙に相性が良く、肉の旨みとおいしさを引き出してくれます。

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