top of page
Leccino2のコピー.jpg

新感覚のレッチーノ

トスカーナのどこのオリーブ園も「レッチーノ」を栽培しています。栽培の歴史が古く、代々引き継がれたレッチーノは、樹あたりの収穫量が多く、搾油率が高く、冷害や病虫害に強い特徴が生産者に愛され、安定生産のベースとなる大変大切な品種となっています。

伝統的には、完熟の実を遅摘みして搾油することが普通で、そのようにして造られたオイルは、アロマのメリハリが少く、苦みと辛みも控えめでまろやかで甘みを感じるおとなしい特徴が一般的です。多彩でスパイシーな風味を持つフラントイオやモライオーロとのブレンドすると全体のバランスを整える性格があり、トスカーナブレンドオイルには欠かせない存在の品種となっています。

 

しかし、主役を張れるだけのクオリティーのオイルではなかったため、レッチーノ単一品種オイルを造ることは誰も考えていなかったことも事実でした。

 

近年、最新技術が組み込まれた搾油設備が出現し、収穫時期を前倒しにして早摘みの実を搾る新しいコンセプトオイルの生産が可能になり、新感覚のレッチーノに挑戦する生産者が少しずつですが現れました。

 

レッチーノは早く摘みすぎると、いくら最新設備の搾油でも香りが立たず、味が単調になってしまうため、ほどよく成熟した実を使うのが秘密です。その熟成度の見極めがかなり難しく、毎日、オリーブ園で樹々のコンディションを見守り、区画別に収穫タイミングを定める目利きの才能が要求されます。

 

脇役と言われるレッチーノを主役として輝かせたいターゲットに決めたポンティチェッリのロレンツォは、新シーズンを迎え搾油所を最新設備が整っている搾油所に変更。搾油テクニック知識もぐっと向上して自慢できるオイルを作り出しました。

出来上がったオイルは濃いグリーンに輝き美しく、確かにレッチーノ単一品種に違いはないが、フレッシュな香りと優しく軽快な口当たり、追いかけてシャープな辛みがまろやかさの中に湧き上がって出現する、今までの「おとなしいタイプ」のレッチーノという常識を覆す、これは「羊の皮を被った狼」新感覚のレッチーノだと、びっくりしました。

 

常識を覆す「新感覚の単一品種レッチーノ」に惚れ込み、日本でデビューさせようとその場で決めたオイルをお届けします。

Leccino.png

レッチーノ・LECCINO

  • トスカーナ原産。イタリア中央部で多く栽培。気候の変化にもよく順応する品種のため海外でも栽培。

  • 5月末~6月初めに開花、樹の中央から下部に結実しやや枝垂れぎみの枝ぶりになる。

  • 先端が尖った楕円形のグレーグリーンの葉。

  • 実は2~3g の中・大型。少し左右非対称な楕円体。

  • 実は枝付きが緩く枝離れが良く、収穫は容易。

  • 収穫期は10月から11月。搾油率は平均18~20%と高い

DSC_8849.jpg
bottom of page