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Monovarietale|モノヴァリエターレ

― 違いが分かる人ほど、面白くなる4本 ―

単一品種は、オリーブオイルの「答え」ではありません。
むしろ、問いを投げかけてくる存在です。

同じ土地、同じ年、同じ搾油所。
それでも品種が違えば、香りも、苦味も、余韻もまったく別の表情を見せる。
SET-B は、その違いを比べて楽しむためのセットです。

ここでは、鑑定士としての評価軸と、
日々の食卓で感じる「美味しい」という感覚、
その両方を前提に選びました。

Monovarietale 影付き.jpeg

Solaia Pendolino は、

一言で言えば、今シーズンいちばん“振り切った”単一品種です。


ペンドリーノと聞いて想像する、繊細でやさしいイメージを、
このオイルは真正面から裏切ってきます。

圧倒的なポリフェノール由来の辛味と苦味。
一直線に喉奥へ抜ける刺激は、
「これはオイルなのか?」と一瞬戸惑うほど。

鑑定士として見ても、明らかに個性派。
だからこそ、脂や旨味の強い料理と合わせた時、
驚くほどの相乗効果を生み出します。

Solaia Maurino は、

香りで魅せる、トスカーナの知性のような一本です。


若草、春のハーブ、青いトマト。
立ち上がりは明るく、クリーンで、どこまでもグリーン。

口に含むと、
軽やかさの中にしっかりとした芯があり、
苦味と辛味は控えめながら、輪郭は非常に明確です。

単一品種の個性を楽しみながら、
日常の料理にも無理なく使える。
「品種を知る入口」としても完成度の高い一本です。

Solaia Leccio del Corno は、

背景を知るほど、味わいが深くなるオイルです。


生命力の強さで選抜され、
世代を超えて守られてきた品種。

味わいは驚くほどクリーンで、
青さの中に、じんわりとした旨味が乗ります。
軽やかなのに、印象が残る。

出汁や素材の味を壊さず、
それでいて、確実に料理を一段引き上げる。
和食との相性の良さも、この品種ならではです。

Fontacce Frantoio は、

王道であることの強さを教えてくれる一本です。

しかし、温野菜、魚、肉、豆、白米。

どんな料理にかけても、

あ、これがトスカーナだ」と自然に腑に落ちる。

単一品種の締めくくりとして、

これ以上ふさわしい一本はありません。

新しい年の始まりに、

「今年も美味しい」と思える一本を。

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